よくある、2chまとめサイト風の宣伝サイトのアドレスを貼りますの。
(明らかに18禁まみれなので注意ですの)

http://mato-mato.net/fam/9/1179/pc_index.php?t=%E3%80%90%E6%96%B0%E3%82%AA%E3%83%8A%E3%83%8B%E3%83%BC%E3%80%91AV%E5%A5%B3%E5%84%AA%E3%81%A8%E3%82%A8%E3%83%ADTV%E3%83%81%E3%83%A3%E3%83%83%E3%83%88%E3%81%97%E3%81%9F%E7%B5%90%E6%9E%9C%E3%80%81%E9%80%A3%E7%B6%9A%E3%81%A7%EF%BC%93%E5%9B%9E%E5%B0%84%E7%B2%BE%E3%81%A7%E3%81%8D%E3%81%9F%E3%82%93%E3%81%A0%E3%81%8Cwww%E8%87%AA%E5%88%86%E3%81%AE%E5%8F%B3%E6%89%8B%E3%81%8C%E4%B8%80%E7%95%AA%E6%B0%97%E6%8C%81%E3%81%A1%E3%81%88%E3%81%88%E3%81%AAw&_site=1459&l_url_1=http%3A%2F%2Fwww.j-live.tv%2Findex.php%3Ffamaf1%26age%3D18&_loc=2877&_xuid=xuidx50087db1cbxc73

あいかわらず嘘くさい投稿が並んでますの。
ただ、このサイトであれ?と思ったのは、コメント欄に投稿ボタンが付いてたことですの。

由々しき事態ですの。

投稿ボタンがもし本物なら、コメント欄に並んでる嘘くさいコメントも本物の可能性があるということ。だとすれば、「ネット住民がこんなコメントするわけないですの、ぷぷぷ」っていう、わらわの研ぎ澄まされたネット感覚(笑)が間違っていたということになりますの。 そんなこと、あってはならないのですの。

あるいは、批判コメントが入ることは覚悟の上でのノーガード戦法かもしれなくて、それはそれで、先の展開が楽しすぎる可能性がありましたの。

結論から言うと、ただの嘘サイトでしたの。

コメント欄に適当な文字を入れて送信すると、投稿したコメントが10番目のコメントっぽく表示されるけど、ページを更新したら消えましたの。画面表示をいじって、ふりをしてるだけ。

実際、ボタンを押したときに通信自体をしてなかったし、ソースを見ても、どこに送信するかの情報が見つからなかったですの。ただ、コメント欄を空白で送信しようとすると弾かれたり、むだに芸が細かいですの。

無事、ぜんぶ業者コメントだってわかって、安心したような残念なような。
もっとこう、すごすぎて笑ってしまうような進化も見てみたいですの。 批判コメント書くと、それっぽく絶賛コメントに書き換わるとか。。

集団的自衛権の行使容認が日本を平和にする根拠
http://diamond.jp/articles/-/78832


前回は紙面の関係で書けなかった「根拠」を、さあ書くよっていう記事だそうですの。
国際関係の理論と、すこし歴史的な話も入って来て、おもしろかったですの。なるほどなるほど。

いい記事なのかなと思いましたの。結局、根拠が書いてないことを除けば。

記事のコメント欄でも言われてるけど、中国が非民主主義の国だから危ない、というのと、集団的自衛権で日米同盟を強化すれば安全になるというのは、ぜんぜん別次元の話ですの。

この人じぶんで言ってるけど、「中国は一貫して民主国家ではなかった」その通りですの。だからこそ、なんでいま集団的自衛権なの? という話ですの。

この人の持ってきたグラフを見ると、アジア諸国は着々と民主化の波に乗っていることがわかりますの。それを、この人の持ってきた理論(民主化は戦争のリスクを下げる)に当てはめれば、着々と平和になってきていることがわかりますの。

つまり、「集団的自衛権でもたらされるメリットは薄く、少なくとも緊急の課題ではない」という影の主張が読み取れますの。(素直に言えばいいのに。)

一方で、集団的自衛権のデメリットのほう。これは記事には何も書いてなかったですの。

何が危ないかといえば、「アジアに限らない、世界中のいろんな国々と戦争するはめになるかもしれない」というところですの。アメリカがアジアだけ見てるわけでは無い以上、アメリカの戦争に手を貸すと言うのはそういうことですの。

世界規模のリスクと天秤にかけるのが、対中国の微妙なメリットでは割に合いませんの。


それで、ここまではよくある話なので、あえて取り上げるほどのこともなかったのですけど、最後の段落の、この部分が気になったのですの。
なお、日本の憲法学者が安保法を違憲と言うが、彼らはこうした定量的な国際政治・関係論を知らないのだろう。(中略)国際常識を知らない。国内で立憲主義を主張するより、中国に立憲主義を説いて民主化するように説得した方がいいだろう。
国際関係の前には、自国の憲法はどうでもいい。そういうふうに聞こえますの。

「立憲主義を説いて民主化」と、この人がじぶんで言ってるように、憲法は民主主義を維持するために必要な道具ですの。そのときどきの都合で憲法を曲げることが許されるのなら、その国は民主主義から遠のいていきますの。

簡単にいえば、「中国がやばい」「緊急事態だから細かいことは気にしなくていい」を振りかざしていると、日本自体が中国のような国になりますの。

それがお望みならいいけど、やっぱりこの人じぶんでこう言ってるので、
両方ともに民主主義国だと滅多に戦争しないという意味で、古典的な民主的平和論になる。一方の国が非民主主義だと、戦争のリスクは高まり、双方ともに非民主主義国なら、戦争のリスクはさらに高まる。
お望みでは無いのではないかしらと、思うのですの。

A
安保法案を『違憲だ!違憲だ!』と叫ぶ全ての方へ 「勉強不足です。勉強してください」
http://blogos.com/article/123751/

B
誰か反論のある人? ~安保法案なんて、早く通せ~
http://blog.livedoor.jp/hasegawa_yutaka/archives/44694938.html


この2つの記事は、
中身の細かいところを抜けば、以下のような主張になっていますの。

Aの主張:どう見てもおかしいものは解釈で踏み倒してしまっていい
Bの主張:決まりの通りやってるのだから文句言うな

どっちもありだけど、AとBを同じ人が同時に主張してるとなると、ちょっとよくわかんないですの。

強いて言えば、政府はルールを解釈で踏み倒してしまっていいけど、
野党や国民がそれをするのは許さないということですの?

ルール守らない政府に、ルールだから従えと言われても説得力0ですの。


この手のよくわかんないことを見て思い出すのが、

岸博幸さんがダイアモンドの記事で炸裂させてた、
 「憲法解釈は時代に応じて変えていくべきものだから、安保法案はOKにしていい。」
 「でも、徴兵制は憲法でダメって解釈されてるから、起こりえない。大丈夫。」
というミラクル論理ですの。

第11回 安保法制反対で喧伝される“危うさ”は本当か 
http://diamond.jp/articles/-/73911
※たしかこの記事だったとおもうけど、途中から見れなくなってるので不明ですの。


一つの記事内でくらい、矛盾した主張を混ぜ込まないで欲しいというのは置いておくとしても、
(長谷川さんは別記事だけど、ドヤ顔でリンク貼ってるのであうとですの。)

根本的に、一つ「良い方向」にルールを曲げるということは、
無数のルールが「悪い方向」に曲がることも許容しなければいけない、
という認識が薄いんじゃないかなと思いますの。

良いか悪いか、必要だったか、やむを得なかったか、
というのは主観的な判断にしか過ぎないので、人が変われば違う見方になりますの。
そこに残るのはただ、「ルールを曲げた」という事実だけですの。

曲がることのあるルールに誰が従うのか、曲がることのあるルールで何が保証されるのか。
人間の価値が、良くも悪くも成長していくことにあるとすれば、
ルールの価値は、良くも悪くも変わらないことにありますの。

Scalaがダメなのはそういうところですの。